9/9 仏教小物を作ろう ☆資料編☆
「仏教小物を縫う」
資料by酒主浄忍
僧侶が仏道を修行する上で、鉢衣(はつえ)・pattacivaraは必須用具です。衣、
すなわち三衣(さんね)・tecivaraは、最初はごみとして捨てられた布を拾い集め
て、ぼろ布を自分で縫い合わせて作っていました。初期の袈裟はこのよ
うな布で作ったので、糞掃衣(ふんぞうえ)・pamsukulaと呼ばれました。
僧侶の六物(大正蔵・23・p.202)として三衣、座具(ざぐ)・nisidana、鉢(鉢袋と小布がつく)
漉水嚢(ろくすいのう)・parissavanaがあります。鉢袋(はったい)・pattatthavika
と小布・colokaは(南伝蔵・4・p.175)は鉢を運ぶ為と保護する為に定めら
れたものです。これら以外にも、履く袋・upahanatthavika、薬袋・bhesajjatthavika、
指ぬき袋・patiggahathavikaなどがあります。六物や八資具※などは篤信者の布
施によって支えられますから、これらを作り布施する人は、本来ある程度の仏典
の知識が必要となります。
※八資具・atthaparikkhara、三衣、鉢、漉水嚢、腰紐、剃刀、針の八品。
さて、日本の在家仏教徒として、何か仏教小物を縫うとすれば、大き
めの物として、略袈裟、白布、座具、頭陀袋があります。小物としては
食器つながりで、鉢袋にちなんで箸袋、小布があります。小布
は茶道の袱紗(ふくさ)に、あるいはランチョンマットに相当するようです。
もし仏陀が箸文化圏の人だったら、箸袋は六物の一つになっていたでしょう。
今日は、白布、箸袋、小布のどれかを作ってみよう。できれば、白布以外
は、古い布きれ、はぎれなどで縫ったほうが良い。
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経典より引用
その時、比丘等は地上に鉢を伏せ置き縁摩れたり。世尊に此義を告げたり。
「比丘等よ、草の敷具を許す。」
草の敷具を蟻囓れり。世尊に此義を告げたり。
「比丘等よ、小布を許す。」
小布を蟻囓れり。世尊に此義を告げたり。
「比丘等よ、鉢屏を許す」
鉢屏専(注:資料では車遍に専です)落して鉢壊れたり。世尊に此義を告げたり。
「比丘等よ、鉢籠を許す。」
鉢籠にて鉢摩れたり。世尊に此義を告げたり。
「比丘等よ、鉢袋を許す。」
肩紐なかりき。世尊に此義を告げたり。
「比丘等よ、肩紐、纏糸(注・資料では糸遍に糸です)を許す。」
南伝蔵・4・p.175
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この他、パーリ経典から上記に対応する部分の引用
(P.T.S. Vin.p.113~114)と、
参考資料として大正新脩大藏經から(22.p.953上)比丘が鉢に卍を書いてしまった事、
また別の比丘が鉢に名前を書いてしまった事にそれぞれ仏陀が「ふさわしくない」と述べたエピソードが引用されました。
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